万物理論を読んだ

万物理論とは

この世の物理法則全てを含有する、統一の理論。つまり、第三宇宙速度から私の明日の朝ごはんまで、この式一つで導くことのできる理論ということだと思います。

私が読んだのはこの本です、

 

www.tsogen.co.jp

引用:2055年、すべての自然法則を包み込む単一の理論――“万物理論”が完成寸前に迫っていた。国際理論物理学会の席上で3人の学者がそれぞれ異なる理論を 発表する予定だが、正しい理論はそのうちひとつだけ。科学系の超ハイテクな映像ジャーナリストである主人公アンドルーは、3人のうち最も若い女性学者を中 心にこの万物理論の番組を製作することになったが……。学会周辺にはカルト集団が出没し、さらに世界には謎の疫病が蔓延しつつあった。『宇宙消失』で年間 ベスト1を獲得し、短篇で3年連続星雲賞受賞を果たした、現役最高のハードSF作家が贈る傑作! 

 

SF小説です。ふんわりした紹介をすると、難しい涼宮ハルヒの憂鬱のような感じだと思う。

 

この話の中で、汎性のアキリ・クウェールという人がでてきます。

アキリ「男性的女性的を除去することはノイズを減らしているに過ぎない」

アキリは、生化学的なトリックに左右されるのが嫌で、男でもない、女でもない、人工的な汎性になる選択をした。

 

こんな人も出てくる。自発的自閉症協会。この話がとても興味深い。

「愛情とは、自分が愛している人々を、自分自身を理解するのとほとんど同じかたちで理解できるという信念にほかならず、その信念を持てば脳から快楽という報酬をもらえるわけです」

「わたしたちもトランスセクシュアルとまったく同様、不一致に悩まされているのです。体と脳ではなく、愛情を求める衝動と、それを得る能力の欠如という不一致に」

彼らは愛情を求めてもそれを得ることのできないジレンマを、故意に自閉症を発症させることで解決しようというのです。

 

皆さんこれについて、どう思うのでしょうか。

私はアキリのことは理解できます、アキリとは違いますが私は自分の身体的な性別とジェンダーが一致しているとは思っていないので、そんなに簡単に変えることができるのなら、変えてもいいかなって思うのです。それだけ。

 

ですが、自発的自閉症協会のことは、理解しているとは言えない、、、と思う。どっちも同じことですよね、性転換も、自発的自閉症も、状態の不一致を解決したいだけ。

 

この本を読んでいたとき、甘えてるだけじゃないの?って思いました。ですがその考えはすぐに論破されて、わかるんだけどでも、ちょっと理解したくない、どうしてかなぁ