”少し変わった子あります”を電車で読んだ 感想など

私は4月に関東に来たのですが、関東には沢山電車が走っていて驚いています、色々な会社、色々な電車、色々な路線、乗ってるだけで楽しくなってきます。電車に乗りながら、本を読んでウトウトして、寝て、起きて適当に降りて喫茶店とかに入って本を読んで読み終わったら帰るということをやってます。

 

少し変わった子あります 森博嗣 文藝春秋

 

話しは大学教授小山の後輩荒木が行方不明になり、小山は以前荒木が通っていると話していた‘’おかしな店‘’の話を思いだす。小山は荒木の手掛かりを探してその‘’おかしな店‘’へ行くことから始まる。

 

解説を除いて二章残したところまで読んで、読みながら書いています。
森博嗣さんといえば、犀川と西之園のすべてがFになるシリーズ、真賀田博士の四季シリーズ、それと新書でひとつかふたつ読んだことがあり、私の好きな作家さんの一人です。登場人物がカッコいいです。
この本の読みどころは、結婚を告白した女性と嘘をついた女性に出合ってから、小山の孤独の捉え方の変化というか、表現が具体的になっていく孤独感。次はどんな人が出てくるんだろう、どんな話しが、という感じにワクワクしながら読んでいます。
そして荒木さんが行方不明になっているにも関わらず、おかしな店に通う小山さん。小山さんは自分本位に、自分の都合よく捉えてるということに気づいているのに、都合の悪いことから目を背けていることは忘れていて。なぜ行方不明の荒木さんが通っていたお店に通うのか、‘’ただ少し変わった子あります‘’の4の前後で小山さんの中では孤独がとても具体的になっていく、小山さんは食事中の仕草に拘りがあるように、孤独にも拘りがあるようで。
そういえば、私は人が下品にご飯食べるのが少し興奮します、ジブリ作品のラピュタの海賊たちのように堂々とむしゃむしゃがつがつ食べるのとか。嘘かもしれないけれど森博嗣さんの作品を読んで開花した感性な気がします。
この後そろそろ展開があると思う、どうなるのか楽しみだけど明日読みます。

 
 

最後まで読んで
ラストはスムーズに進んで、結局荒木さんと、小山さんはどうなったのか、殺されたのか、自殺したのか、どうなったのかは言及されていないけど、中江有里さんの解説を読んで、光の端っこに立ちたくはないなぁって思いました。

 

何人目か忘れたけど、抽象的に話をしたい子が好きです、あの話し方が。あと孤独という抽象的なものを具体的に文字に起こしていくところが気に入りました。ストーリー的には、‘’おかしな店‘’に危機感を持たない小山さんは不自然でした、私が孤独を理解していないからでしょうか。

 

西之園萌絵インパクトが如何に協力だったか再認識させられて、犀川先生と西之園さんの話をまた読みたくなります。